みなさんこんにちは、男前とは程遠いダサい男、本多です。
男前とは真逆の人間を世間一般では男後(おとこうしろ)と言いますが(※言いません)、男後な男性の特徴とは一体どんなものなのでしょうか。
猫背、口半開き、ラピュタに出てくるような巨神兵のフォルム、ダサいファッションなど、男後要素盛りだくさんの僕です。
社会の窓からズボンインした上着が”こんにちは”しています。
これは男後ですね。
デスクの上は散らかっていて、パソコンでも「私は働くよりも呼吸をしていたい」というマルセル・デュシャンの名言を閲覧中です。男後ですね。
タイピングは人差し指打ちです。仮にもIT企業の社長が、タイピングは人差し指打ちだなんて、男後ですね。
猫背です。
電話もついつい逆に持ってしまいがちです。髪の毛も寝ぐせがつきまくりです。
男前になりたい…。そんな思いが頭のなかを駆け巡ります。
一体何が僕を男前から遠ざけているのだろう。
その疑問に光明を与えてくれるお店が、実は篠山に存在しているそうです。
その名も「理容 男前」
これは行くしかないでしょう。
河原町の京口橋手前にある、男前。
田舎らしい質素な佇まい。
別名、「男前製造所」と呼ばれるこの建物からは日々男前が製造されているらしい…。
ちなみに、完全予約制です。
予約して、早速入ってみます。
どうも、こんにちはー。
「あら、いらっしゃい。あなた、相当な男後ね…。
でも大丈夫、私が男前にしてあげるわ。
そこに座りなさい」
お店にいたのは、オーナーの八尾美代子さん。その輝きは、まるで女神のよう。
理容師を62年(!?)も務める大ベテランです。
中学校卒業後に丁稚奉公で理容を学び、通常は取得するのに5年はかかると言われる理容師免許を見習い1年目の15歳で取得。カリスマ的存在。
その腕でこれまで何人もの男前を篠山に生み出してきたのです。
このお店は八尾さんが、20歳の時にお父さんの代から始まりました。だからお店は57年目。昔は1階でしていたそうですが、家を改築して今の状態になりました。
初めは「不士美」(ふじみ)という名前でお店を構えていたのですが、気づいたら「男前」になっていたとか。ここに通っているお客さんが付けた名前です。ふじみにしろ男前にしろ、センスが光っています。
八尾さんが理容師になったのは、八尾さんの親が「散髪屋になれ」と言ったからだそうです。昔は、親の言うことを聞くのが当たり前だったのと、親戚に散髪屋さんがいて教えてもらえたということで、矢尾さんは理容師の道を選びました。
理容師をやっていてよかったことは、散髪を終えたお客さんが「ありがとう」って言って綺麗になって帰っていくこと。いろんな常連さんの髪型を「あの人はああいう髪型が似合うんじゃないか」と考えるのが楽しいそうです。
八尾さんの腕前や心意気に触れて常連になったお客さんは今では100人以上。そんな常連さんを八尾さんは大切にしています。
ちなみに、八尾さん自身は絵を書くのが好きで、子どものころは漫画家になりたかったそうです。
お店に飾られているかわいいお地蔵さんのイラスト、これは八尾さんが描いたものです。普通に売ってあるものかと思いました。八尾さんの描くイラストのファンもいるらしく、「描いて欲しい」と依頼されることも多いとのこと。
絵を描くのが好きな八尾さんは、絵日記をいつもつけているそうです。
「よくテレビとかでカリスマの人とか見るけど、プロにはなかなかなれへんね。今はプロって言うけど、昔は一人前って言ってた。私は一人前にはまだまだ遠い」
と、矢尾さんはつぶやきます。
62年も理容師をやってきて、それでもまだ一人前じゃないと言う八尾さん。その志、すごく男前…!!
「この商売は手が震えだしたら終わりだから」と、いつまでも現役でいるために、新聞の書き写しや絵日記などで漢字を覚えたり脳トレをしたりしているんだとか。
カット完了!
カット後は髭剃りと簡単なエステ、洗髪をしてもらえます。
完成です!
では、早速…
どうも、男前の本多です。
どうも、男前です。
男前すぎて、ついついろくろを回すポーズをしてしまいました。
どうも、男前です。
デスクが汚いのは、男前でもどうしようもありません。
男前なので、難しい本も読みます。
男前なのでタイピングもめっちゃ早いし、エンターキーも「ッッターンッ!!」て押します。
バランスボールも男前に乗りこなします。
お昼ごはんはもちろん、男前なのでイタリアンです。
このお店は以前このブログでも紹介させていただいたトラットリア・アル・ラグーさんです。
飲むのはもちろん、男前なのでエスプレッソです。
男前なので違いがわかります。
男前なので食後にローソンでお菓子を購入します。
この写真は隠し撮りされていた「ホンダキゲンの男前風、黒縁のメガネを添えて」です。
男前が故に隠し撮りもされるし、イタリア料理風のタイトルも付けられてしまうわけです。
みなさん、いかがだったでしょうか。
「理容 男前」に行けば、誰もがこのように男前になれるのです。
ちなみに「理容 男前」だからといって女性をお断りしているわけではありません。
「理容 男前」では女性向けのサービスもあります。
女性も男前、いや、女前になることができるのです!!
おまけ
NG