いなかのファン

調子に乗った社長の根性を鍛え直すためにボクシングジム「ロスロコスジム」に連れて行った

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林「あー!くそー!若者移住相談窓口の準備が終わんねー!!」

いなかの窓の会長林健二は若者移住相談窓口の準備に追われていた。

 

林「おい、本多、お前もちょっと手伝えよ」

 

本多「え?なんなんすか?自分でやってくださいよ??」

 

本多「あー、眠たい、寝よう」

 

林「おい、ちょっと待てよ!」

本多「なんなんすか?」

 

林「お前、最近調子に乗ってるから、根性叩きなおしてやるよ!」

 

林「ボクシングだ!」

本多「はあ?」

林「篠山にボクシングジムがあること、知ってるか?」

本多「いや、知らないですけど」

林「ロスロコスジムって言うんだけど、俺も最近そこに通ってボクシングしてるんだよ。お前も根性叩きなおしてもらえよ」

 

林「俺もボクシングジムに通うようになって、ほら、腹筋割れたんだよ」

 

本多「いや、完全に中年のそれですやん笑」

 

林「うっせえ、いいから行けよ!!」

 

本多「まあ、いいっすけど、篠山でも最強と言われている僕が行ったところで、そのボクシングジムが痛い目を見るだけだと思いますよ」

林「いいから行けよ!」

 

本多「ほんとにいいんですか?」

林「しつこいな、早く行けよ」

 

ということで、調子に乗った社長本多は、しぶしぶ旧畑小学校にあるロスロコスジムにたどり着いた。

 

そこでは、想像していたジムとは違い、女性や子どもが和気あいあいと体操に励む姿があった。

 

本多(なんだ、大したことないな、これなら余裕で勝てるかも笑)

不敵な笑みを浮かべる本多。
これから一体、なにをしでかそうというのか。

 

本多「たのもー!!」

 

調子に乗った本多を出迎えたのは、このロスロコスジムでトレーナーを務める細見一朗さんだった。

細見「なんだお前は」

突然現れた、上半身をジャージ1枚で覆ったひょろ長い男を前に、「えっ」という気持ちをこらえる細見一朗さん。

 

本多「篠山にボクシングジムがあるって聞いたから、ちょいと腕試しに来た」

一瞬、何言ってるんだこいつは、という気持ちが出てきたが、こらえる細見一朗さん。

 

細見「いい度胸やな」

本多「このジムで一番強いやつと戦わせろ。そしてもし俺が勝ったら、このジムをいただく!!」

 

細見「面白いやんけ、そのひょろ長い体で何ができるんや、やってみい」

 

そして、戦いの火蓋が切って落とされた。

 

ドスッ!!

 

ドスッ!!

明らかに他の人とは違う異質な空気と、ものすごいパンチを繰り出す男性。
この人、只者ではない…!!

 

細見「こいつがこのジムで一番強い男や。多谷友宏っていって、プロのライセンスも持ってた」

本多「・・・」

そう、この男性は多谷友宏さんといい、プロのライセンスを持っていたプロのボクサー。
実家は河原町にある多谷畳・敷物店。
篠山に帰ってきて、このロスロコスジムでトレーナーとして活躍中だ。

 

本多「やったるわい!!」

 

多谷「えっ・・・」

すごくひょろい身体が露呈したのに、自信満々に立っている本多を前に、戸惑いを隠せない多谷友宏さん。

 

丹下段平「いいか、肩の力を抜いていけよ」

本多「任しといてくれよ、おっちゃん」

突然現れたあしたのジョーのおっちゃんでお馴染みの丹下段平。

 

本多「さあ、やったるか!!」

 

本多「おりゃあ!!」

スッ

何度も繰り出すも、全然当たらないパンチ…

 

バシッ!!

本多「痛い!!!!そして怖い!!!」

脇腹にクリーンヒット

 

バシッ

顔面にヒット

その後、猛攻を受け、本多は手も足も出ず…!!

 

カンカンカン!!

1ラウンド終了のチャイムが鳴り響く。
3分間。
リング上ではとても長く感じる3分間。

 

本多「ハアハア…もう無理っす…」

ただでさえ普段運動していない本多。
3分間動き続け、パンチを打たれ続け、疲労困憊。
よくこの程度で勝てると思ったな。

 

丹下段平「もうダメだ!降参だ!」

白いタオルを投げ入れる丹下段平。

 

本多「もっと弱い人を…」

 

丹下段平「立て、立つんだジョー!!」

 

本多「帰りたい…」

細見「いや、ちょっとまってよ、早いって」

本多「だって…」

早くも逃げ出そうとする本多。

本多「あ、そうだ、女子とやらせてください。女子なら勝てるかも」

クズさを露骨に出してくる本多。

 

細見「じゃあ、あの子でどうや。4ヶ月前にジムに入ってきた女子」

本多「おっ、いいっすねー!」

浅野揚子さんは、4ヶ月前にこのジムに入った女子。
格闘技を見るのが好きで、格闘技の体験をした時に「あっ、殴るのって楽しい」ということに気づきロスロコスジムへ。
よく風邪を引いていたが、ボクシングを始めてからは全然引かなくなったとか。

 

バンッ!!

本多「えっ」

 

その眼光はまるで獲物を狩る鷹のよう…!

 

本多「やばくないっすか」

悪い予感しかしない本多。

 

しかし、余裕の表情を見せる本多。
そう、勝負の世界は弱みを見せた時点で負けなのだ…!!

 

さあ、第二試合、どうなる!?

 

本多「えっ、残像!?」

 

バシッ

本多「痛い!!くそ痛い!!」

 

バシッ!!!

浅野さんのパンチが、本多のアゴにクリーンヒット!

その瞬間、観戦者達の「うおおぉ!!」という声が沸き起こる!!

その時の本多の証言:
「一瞬何が起こったのかわかりませんでした。
痛いというより、世界が歪む感じで、脳みそに衝撃が走りました。
人ってあんなに簡単に一瞬でやる気をなくせるんですね。
死んだかと思いました。
なんだったら死んでやろうかと思いました」

 

パンチがアゴにヒットして完全に戦意喪失した本多。

 

防御もザルになってしまいパンチがまともにお腹に食い込む!

本多「・・・」←声が出ない

 

カンカンカン!!

1ラウンド終了の合図が鳴り響く。

 

本多「あぃゃひょうごらぃゃしたぁ〜」(訳:ありがとうございました)

 

丹下段平がギブアップのタオルを投げ入れる!

 

本多「もう、もう勘弁して下さい」

 

本多「死んでしまう…これ以上やったら死んでしまう…」

 

丹下段平「やれるか、ジョー!?」

本多「いや、だから無理って言ってるじゃないですか、てかジョーって誰だよ…」

丹下段平「立て!立つんだジョー!!」

本多「じゃあ、小学生とやらしてくださいよ…、小学生なら勝てるかも」

この男、やはりクズである。

 

そこで登場したのが細見寿瑛瑠くん。
細見一朗さんの息子である!
将来の夢はプロボクサー!ではなく映画監督!

 

本多(うん、わかってたけど、やっぱり無理じゃないかなぁ…)

 

小学生に笑われる本多。

 

本多「痛い!!痛い!!しんどいし痛い!!」

寿瑛瑠くん、本多にラッシュを浴びせる!
さすが小学生男子!容赦無い!!

 

本多「ぎゃーーー!!!」

 

本多「もうマジで無理だ…死ぬ…死んじまう…」

 

本多「何なんだこの企画…つらすぎる…」

思わず本音が出ちゃう本多。

 

BEFORE

AFTER

無様である。

 

燃えたよ…

真っ白に…

燃え尽きた…

真っ白な灰に…

 

細見「よう頑張ったな!でもボクシング向いてないな!」

本多「僕もそう思います、というかもうやりたくないです、しんどいです」

細見「そういう人のために、フィットネスのボクササイズもやってるから、そっちやってみな」

 

ロスロコスジムではフィットネスもやっています。
楽しみながら体を鍛えることができます。

 

本多も参加しましたが疲労困憊で死にかけてます。

 

 

一方その頃…

 

細見「そう、しっかり構えるんだ!そう!!」

ここからロッキーのテーマを脳内で流しながらお楽しみ下さい。

 

パシンッ

細見「いいパンチだ!!」

 

細見「いいぞ!!打つべし!!」

 

細見「いいぞ!」

 

細見「そうだ!!」

 

細見「あと99回!!」

 

カメラマン箕浦が実力を認められ、ボクシングの道を歩むのであった。

 

 

後日談

本多「あー!!ボクシングで根性を叩き直されたのはいいけど、やること多すぎてやべー!!」

 

本多「林さん!手伝ってくださいよ!!」

 

林「はぁ?自分でやれよ」

 

本多「ちょっと細見さん呼んできますね」

林「あっ!ごめん!!ちょっとまって!!!」

 

 

今回、取材に協力していただいたロスロコスジムのみなさん、ありがとうございました。

 

篠山市出身のプロボクサー「角谷淳志」選手の日本ライトフライ級タイトルマッチが4月14日に行われます。

応援ツアーが開催されるので、ぜひこの機会に行ってみてはいかがでしょうか。

詳しくはこちら

 

ロスロコスジム

会費

1000円(1ヶ月分)3ヶ月毎更新
入会金 3000円(保険代込み)
全て税別

開催日

火曜、金曜20:00

不定期開催

エクササイズ、ボクササイズ、キックボクシング、フィットネス、ヨガなど

お問い合わせ

080-4705-0777(細見一朗直通)

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